動画レッスン「ドミナント7thコードをどう弾くか」(1)
- Mojo
- 2019年6月27日
- 読了時間: 3分
ドミナント7thコードとは、例えば「A7」というようにコードネーム「A」の横にただ「7」と表記されたコードのことで7度の音が加えられていることを意味しています。
ただしこの7度の音はルート(1度)のオクターブ上の全音下にあたる音を意味していて、ルートのオクターブ上の半音下にあたるメジャー7th(Aならば「AM7」または「A△7」などと表記される)と区別するためにドミナント7thというのだということをまずは理解してください。
*以下、指板図の押弦ポジション(開放弦含む)の数字はルート(1度)からの度数を表しています

さて、Bluesの曲の譜面などだと・・・

この様にシンプルなコード譜で示されていることが多いと思います。
この時A7、D7、E7と出てくるドミナント7thコードを皆さんはどのように弾きますか?
もしあなたがセッションなどの演奏の場に慣れていないという方だとしたら、大体低音弦で1度と5度を鳴らすいわゆるパワーコード系フォームで押さえて弾くのではないでしょうか。

もちろん間違いではないのですが、ちょっと雰囲気が出ないですよね。
そこでどうするかというと、9thのコードを使います。

「ちょっと待って、A7と書いてあってA9とは書いてないじゃない」
と思いますよね。
実はここがBluesをベースに持つブラック・ミュージック(もちろんJazzも含む)系の特徴でして、
「ドミナント7thコードは7度以外のテンションノートも内包している」
と解釈出来るのです。
特にJazzではテンションノートの選択は演奏者のセンスに委ねられることも多いので、作者やアレンジャーが「ここはこう弾いてほしい」という場合には「A7(♭9)」などという具合にテンションノートの指示がありますが、それ以外は単にドミナント7thの表記でしか書かない場合の方が多いと思います。
9thは順番的にも7thの次に出現するレギュラーテンションですので、譜面上ドミナント7th表記のコードが出てきた場合に実際よく多用されるコードです。
James BrownスタイルのFunkのカッティングでもよく使用されます。
特に5弦ルートの9thのフォームは、2弦のポジションが9thにあたる音になるので、2弦の押さえる音を半音上げれば♯9th(いわゆるジミヘンコード)、半音下げれば♭9thという具合にレギュラーテンション~オルタードテンションの選択がしやすいという利点もあるので、最初に覚えるテンションコードのフォームとしても理解しやすいかと思います。

認識として注意して欲しいのは、例えばA9と書いてるコードはドミナント7thノートも含んでいるということ(くどく表記すると「A7(9)」ということ)です。
ドミナント7thノートを含まないで9thの音を足したコードという意味での表記は
「A add9(アド9)」となりますのでそこは区別が必要です。

*「A9」と「A add9」はボイシングの意味が違う
それと、楽曲や表現によっては、やっぱり普通にパワーコード系フォームで普通にドミナント7thコード弾いた方が格好いい!ということだってあると思いますので、そこの使い分けはセンスになります。
ではまた!