MOORE BABY BOMB 30
- Mojo
- 2019年2月5日
- 読了時間: 5分
コンパクトエフェクターのほぼ半分のサイズの筐体ながら 8Ω30W出力のパワーアンプ。
これで今までの悩みはほぼ解消しました!
そもそも自分はペダルボードをプリアンプシステムと考えていたので、 そこで作った音を最終的に繋ぐアンプはクリーンでフラット(*) *オーディオ的にではなくギターの音域特性的に*であればよく、 結局リファレンスでよく使うのはJC-120だったりしたわけですが、 12インチのスピーカーって僕にとっては低音が出過ぎなんですよね。 昔からクリーンアンプの代表格であるJC-120にしてもTWIN REVERBにしても、 BASSツマミを3以上で使うことなんてまずあり得ないんです。
そこで思い起こせば経験上一番好きなクリーンアンプは PRINCETON REVERBだったなと。 あれは10インチだよなと。 とは言えいかにフルチューブといってもライブでクリーンで鳴らすには15Wではちと非力。 かといってPAシステムのノウハウが十分に確立されたこのご時世に 100Wとか無用の長物。 95dB以上の高能率スピーカーなら30~40Wで音量・音圧は十分だよなと。
ところがそれがなかなか無いんですよ。 10インチスピーカーの気の利いたギターアンプ。 ちゃんとしたアンプとして皆さんに人気なのは大体12インチなもんで、 そもそも10インチ自体ラインアップとして非常に少ない。 あっても最近はデジタルエフェクトとかシミュレータとか内蔵してたりするし、 そんなの要らないんだよなぁ。 昔のCUBE-40とか良かったよなぁとか今さら思ったり(苦笑)
ならば10インチのキャビならどうだ?と思って調べたら これまた気の利いたやつがない。 そりゃそうだ、10インチのコンボアンプのラインアップ自体少ないんだから、 ましてやキャビでわざわざ10インチ選ぶ人なんてそうそういないわねぇ。 しかし色々調べてるうちに使えなくなった小型コンボアンプなどの箱枠を使って シンプルなキャビネットにリメイクして売っている方を発見。 つまりプリメインアンプ装置がごそっと無くなったスペースいっぱいに スピーカーを組み込めるからキャビとしてのサイズも小さいものが出来るというわけ。
これはいい!
チェックしていたらおあつらえ向きに10インチスピーカーキャビが2つある。 一つはFenderスピーカー、8Ω30W(ということはたぶんCelestionのTEN30あたり)。 もう一つはAshdownのブルーラインスピーカー、8Ω40W。 Ashdownは基本ベースアンプ用として有名なんだけど、 フルアコやエレアコなら使えるんじゃね? ということで2つともゲット。
で、このキャビをドライブさせるパワーアンプをどうしようかと 行きついたのがBABY BOMB 30なわけです。 (ようやくここまで話がたどり着いた)
これが正解だったわけですねぇ。
BABY BOMB 30にはWARMとBRIGHTの切り替えスイッチ (要は出力段におけるプレゼンスコントロール)こそありますが、 それ以外はマスターボリュームのみ。 単体のパワーアンプなんだから当たり前なんですけど、 TREBLEとかBASSとかプリアンプでいうトーンコントロールがないわけです。 つまりペダルボードをプリアンプシステムとして考えている自分にとっては まさにうってつけなわけです。
で、使ってみて自分のアプローチは正しかったと確信しました。
そしてこれまで普通にギターアンプに繋いでいた時には、 ペダルボードで作った音がいかにアンプのプリアンプ回路部分でスポイルされていたのか 思い知りました。
そもそもギター本体から出ているナチュラルな低域・中域・高域を活かすなら、 ギター本体のボリュームとトーン(ハイカット)、そして 歪みエフェクターのトーン(ローパス~ハイパスのさじ加減)だけで音は決められるはずで、 そこで決めたい僕にとってはギターアンプ(プリアンプ)の帯域別のトーンコントロールなんか 不要だったわけです。
*逆に言えばエフェクター使わずアンプ直という人にとっては プリアンプ部でいかに音を作るかが重要・・・なんでしょうけど 僕に言わせればプリアンプとはすでにエフェクターなんで。
実際、例えば歪みペダルのトーンなんてこれまでほぼほぼ絞り切って それでもまだハイが強いくらいに感じてましたけど、 BABY BOMB 30直だと多少開けるくらいでも痛くなくちょうど気持ちいいセッティングになります。 低域に物足りなさを感じることもありません。 むしろほぼほぼ絞り切ったセッティングだとローパスされて低域が不自然にブースト してる感があったんですが、それも無くなってローからハイまで実にナチュラルです。
ちなみにこのメーカーではBABY BOMB 30の前段に繋ぐプリアンプも 各有名アンプブランドをシミュレートしたラインアップを数多く出していますが、 ぶっちゃけプリアンプ無しでコンパクトエフェクター1個でも十分使えると思います。 というかメーカーは勧めていませんが、ギターから直でBABY BOMB 30に差しても音出ます。 回路とか調べていませんが、たぶん入力段でバッファーが効いているんじゃないかと。 この「素の音」がまたそんな悪くないんですよね。 自分のギターの「素の音」を確認出来るのも音作りのヒントになるかもしれません。
Ashdownスピーカーキャビとの相性もバッチリでした。 フルアコやエレアコは普通のギターアンプに繋げてもいまいちですけど、 こちらはレンジ感がマッチしていいですね。 ただしソリッドのエレキギターで出したい帯域でチューニングされたスピーカーではないですから、 やはり使い分けですね。
これでもうセッティングに悩まずに済む!