拍子、拍、間、呼吸
- Mojo
- 2017年2月22日
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エスニックな音楽は、西洋音楽の理論や概念から外れた構造をもつものが多いのですが、雅楽含め日本の
古くからある音楽もまた然りです。
八戸に戻って暮らすようになってから、拍子や間の取り方が面白いなあと思ったのが「法霊神楽」で行われる
「一斉歯打ち」です。
この一斉歯打ちを再現した素晴らしいからくり時計が「八戸ポータルミュージアムはっち」にあります。
この歯打ちの打ち鳴らしを普通に譜面に起こすとこんな感じでしょうか。

さて、実際の、本物の一斉歯打ちはこんな感じです。
間の取り方が微分拍的に違う感じです。
どちらかというと、こんな感じに取れます。

これは2小節目からいわゆる「一本締め」とか「三本締め」のような日本人的に慣れ親しんだ打ち方の感覚で
拍のアタマを捉えた場合の譜割りですね。
でも例えば、このように解釈することも可能です。

つまり1小節目だけ3拍子であとは2拍子、そして例の一本締め様のビートがウラから入るっていう感覚。
こう捉えると一気に違うグルーヴ感が出ますよね。
これらはあくまで西洋音楽的な拍の概念で捉えたらどうなるかっていう考察に過ぎなくて、実際のところその
微分拍的なズレってあくまで「呼吸」で合わせる「間」なんじゃないかと思われます。
でもこうやって視点を変えてみるのもちょっと面白いと思いませんか?
ちなみに本物の歯打ちの方は、2小節目~5小節目にかけて打つ時にゴーストノート的に打つ音が入ってて
それがまたカッコいいんですが、さすがにからくり時計ではそこまで再現されなかったみたいですねw