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ベースはやっぱりプロデューサー

  • 執筆者の写真: Mojo Yamauchi
    Mojo Yamauchi
  • 2016年10月1日
  • 読了時間: 3分

ドラムやベースというのはサッカーでいうところのDFやGKみたいな役回りでして、得点したら(ウケたら)FW(ボーカルやソロイスト)の功績、失点したら(演奏がシクったら)DFやGK(ドラムやベース)の責任みたいになるポジションなのです。

リズムのヘタリとかに関しては往々にしてドラマーが責められることが多いのですが(まあ、確かに突っ走ってしまうドラマーさんとかいますけど)、そういう時ってベーシストのリズムがヘタってるのもキッカケになってることも多いと思います。

ドラマーにしろベーシストにしろリズムがヘタる傾向がある人をよーく観察しているとありがちなのは

「フィルを入れた後のアタマの1(one)がよれる」

ってことだと思います。

で、自分なんかは「おいおい、ベースさん」と思った場合でも客席側では「ドラムちゃんとやれ」的に見られることも多いようでそこはドラマーさん可哀想なんで、今回はベースの責任問題について言及したいと思いますw

16ビートのDiscoやHouseには「4つ打ち」という象徴的なリズムパターンがあります。

これはワン・ツー・スリー・フォーのタイミング上にバスドラムのキック音がドン・ドン・ドン・ドンと鳴るパターンのことです。

この4つ打ちのキックと同じ効果をベースが担当している音楽があります。

それは4ビートのJazzです。

4ビートJazzでは4分音符でボン・ボン・ボン・ボンと弾くのがベースラインの基本です。

モダンJazzを聴くといわゆるリズムキープをする役割を担っているのはドラムではなくベースであることがよく

わかります。

リズムを主体的に司る楽器となるとRock他ポピュラー音楽全般ではドラムであると思われがちなのですが、Jazzの演奏構造からもわかるようにベースの出すリズムもまた実に重要なポジションを担っていることがおわかりいただけるかと思います。

ベースラインという言葉が示すように、ベースは楽曲を構成する重要な低音域パートのメロディーの担い手であります。 「G線上のアリア」を聴けばよくわかると思うのですが、低域で鳴っている副旋律があるからこそ主旋律のバイオリンの出だしのロングトーンも活きてくるわけです。

この手の副旋律や対旋律的なベースラインの達人がポール・マッカートニーでした。

またReggaeという音楽ほどベースラインが重要な位置を占めるものはないでしょう。 曲のタイトルは出てこなくてもベースラインはすぐ出てくるというくらい、ベースラインが曲そのものを体現している楽曲が多いですね。

さて、

ベースでも和音を鳴らす奏法はありますが、基本的にベースは単音で演奏する楽器です。

なのでコードを弾く楽器という概念は薄いのですが、実はコードトーンの調性を決定づける重要な役割を担っています。

例えば、ギターや鍵盤の人がミドルC付近の帯域から上でド+ミ+ソというコードを弾いたとき、ベースがドを弾けばそれは全体で「Cメジャー」を演奏していることになりますが、この時ベースがラを弾けばその瞬間から「Am7」を演奏していることになります。

つまりコード進行上何のコードを演奏しているのかという決定的な仕事をしているのがベースなのです。

バンドやコンボ形態の演奏でのボーカリストやソロイストは何をガイドにしているかというと一番はベースなのです。

音楽の3要素は「律動(リズム)」「旋律(メロディー)」「和声(ハーモニー)」と言いますが、こうしてみるとベースという楽器はその3要素全てに非常に重要に関わっている楽器だということがわかります。

昔はよく「バンド組む時にジャンケンで負けてベースになった」なんていう話がありましたが、ところがどっこい、一番重要なパートこそがベースだと思います。

一流音楽プロデューサーにベーシストが多いというのは実に頷けることだと思いませんか?


 
 
 

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