TRY & ERROR
- Mojo Yamauchi
- 2014年3月4日
- 読了時間: 2分
「試行錯誤」についてボクが感銘を受けた話を2題。
●古野隆雄さんという方のお話。
日本の稲作の歴史は、諸説ありますが、2,000年~3,000年といわれています。
で、水稲の稲作でいうとざっくり2,000年。
すごく長い歴史のように感じますが、大局で見るとつまり、日本人は稲作を2,000回しかやっていない、とも言えるわけです。
一人の農家が、例えば30歳で本格的に米作りを始めたとしても、現役で作業出来るのが60~70歳としたら、その人が一生のうちに米を作れる機会は30回~40回だけなんですね。
古野さんは、アイガモ農法のパイオニアと呼ばれる農家の方です。
その方をして、「私も、あと何回出来るか・・・せいぜい5回か10回か・・・その間に、いろんなことを試したい」
プロフェッショナルとは何か?と問われて、「まあ敢えて言えば、自分自身の仕事を限りなく面白いものにするために、楽しく試行錯誤をし続ける者でしょうかね」
年1回の収穫に全てがかかる稲作に携わっているお方にしてこの言葉です。
もちろん、これまで実績のある手法での田んぼ作りはやりながら、それと並行して実験・試行錯誤する田んぼも作っているわけです。
●イチロー選手の2004年時のインタビュー。
「打つ感覚をつかむ大きなポイントが二回あったんですけど、それはいずれも凡打です。長く続くもの、強いものというのは、『凡打をして、 その凡打の理由がわかったとき』なんですね」
つまり、ヒットを打つ、ホームランを打つ、ということで、スランプから脱出するなどということはよく言われることではあるけれど、上手く打てた時の感覚というのは、それに頼っても長続きしない・・・逆に上手く打てなかった時、失敗した時に、なぜ失敗したのか?という理由がわかれば、その失敗した動きを排除していくことによって、上手く打てる比率を上げていくことが出来る・・・ということなんですね。
天才と呼ばれるイチローならではの視点と解説だと思うんですが、鍵となるのは、「失敗を失敗として認知する」ことと、「失敗の理由を分析して理解する」ことだと思うんです。